忙しすぎる職場で働いていた頃、同棲する彼に言われた言葉があります。
「奴隷みたいな働き方だね。」
たしかにヨーローッパの国民性が陽気な国出身の彼からすると、私は会社の言いなりで自分の意志を持つことなんて許されないような働き方をしていたので、そう感じてしまうのも仕方がないかなと当時は思いました。
でも「仕方がない」だけで済ませてしまうのは危険で、自分が今の働き方に違和感を感じたり、ツラい、辞めたいなどネガティブな感情しか持てないなら、こんな職場からはさっさと離れるべき。
ここで働いている間にあなたが失うかもしれないものは、あまりに貴重なものなので。
そこでこの記事では、私がボロボロになりながら働いているときに気がついた多忙すぎる職場で働くリスクと、そこから働き方を変えるためにどんな行動をしてきたのかについてお話します。
忙しすぎる職場であなたが失っているもの
忙しすぎる職場で働いているとき、最初は「私の能力が低いから仕事が遅くて残業しなきゃならないんだ」とか「私が周りの社員よりも劣っているのかな」と全て自分が悪いと思って、自責思考で仕事をしていました。
実際は上司も同僚もめちゃめちゃ残業してるし、離職率は高いし、常に誰かが体調を崩したりしていて、自分の問題ではなく完全に環境の問題でした。
でも、新卒からこんな働き方をしていると「これが普通なのかな」と思ってしまうんですよね。自分の周りにはこんな働き方をしている人しか残っていないので。
幸い私には「こんな働き方はおかしい!」とダイレクトに言ってくれる人がいたおかげで気がつくことができたけど、あのままの働き方を続けていたら以下のように将来への希望も、健康な体も、大切なパートナーも全て失っていたかもしれません。
人生の計画を長期的に考えられない
仕事が忙しすぎるとそれ以外のことを考える余裕がなくて、先々の計画について考えることができなくなります。
たとえば2ヶ月後に旅行に行きたいと思っても、旅行について調べる時間もなければ考える余裕もありません。
平日は深夜まで仕事だし、昼休みはパンをかじりながらパソコンとにらめっこ。帰宅後は疲れ切っているので適当なもので夕食を済ませてシャワーも浴びる気力もなく、そのままベッドに倒れ込んで就寝。休日も疲れ切っていて午後まで寝るので、結局一日何もできない。
さらに、こんな職場では有休をとろうとしても飛び込み案件が入ってくるので休めない。土日も休めるかわからないので、家族や彼氏、友達と予定を組むこともできない。なので結局旅行はあきらめるしかない状態。
旅行ならまだいいです。残業が多くて長時間労働が当たり前、休みもとれないような職場では長期的な計画を立てることもできません。
日々の仕事をこなすだけで精一杯なので、結婚・妊娠・出産などのイベントやキャリアアップの戦略、お金のこと、子どものこと、両親の老後のこと、自分の老後のことなどをじっくり考えられない。
なので以前の職場では、働き始めてから何年たっても仕事やプライベートに変化なく、ずっと同じ地点で過酷な労働を続け、若いときにやりたかったことに挑戦するにはもう遅すぎた、という年配の社員を何人も見てきました。
健康に害を及ぼす
私が「この職場から逃げなきゃ!」と思った一つのきっかけがあります。
とある管理職の男性がある日突然亡くなりました。その一週間ほど前に飲み会で顔を合わせて元気そうな姿を見たばかりだったのに。
あとで聞いたところによると、長期に渡る過労と不摂生な生活が原因で心筋梗塞になったと聞きました。
肉体労働に限らず、デスクワークでも働きすぎの場合は死亡率が高まります。
座り続けるリスクを時間に換算すると、1時間座り続けると22分寿命が短くなるという計算になります。
原因は、一言でいえば、座ったまま動かないことによる弊害。
人体の筋肉の中で約7割を占める足の筋肉が動かないため、血流が滞り、代謝機能が低下するからだと言われています。
それが積み重なり、長期化すれば全身が巻き込まれて、糖尿病、高血圧、脳梗塞、心疾患、がん、さらにはうつ病や認知症などあらゆる病の引き金となるとされています。
今や座りすぎは、タバコやアルコールより危険だと懸念され、WHO(世界保健機関)も「世界で年間約200万人の死因になる」と注意喚起しているほどです。
引用元:しゅふJOBnavi
つまり、座り過ぎで動かないことにより血流が悪くなり、代謝が落ちることで体の様々な部分に悪影響が出るということ。
私も以前の職場では、忙しいことが事前にわかっているので通勤時に昼食を買って会社に行き、トイレに立つ以外はほぼ動かずデスクに向かっている状態で仕事をしていたので、肩こりや腰痛、足のむくみもひどかったです。これも血流の悪化の影響。
しかも、一度トイレに行くだけでも集中が切れてしまうし時間がもったいないと思い、何時間もトイレを我慢して仕事することもあったので、膀胱炎になりかけたことも…
働きすぎは睡眠にも悪影響です。睡眠時間が短くなるし、ベッドに入っても目が冴えたり仕事のことが不安で眠れない日もありました。
睡眠不足により食欲が増進して激太りしたことも何度もあります。疲労で食欲がなくなり、激ヤセを交互に経験しました。(もちろん自炊なんて余裕はないので食生活も不健康。)
こんな生活、続けていたらだめです。
プライベートが破綻する
将来的な計画を立てられないことも健康的な体を失うことも嫌ですが、私が一番怖いと思ったのは今まで一緒にいるのが当たり前だった人を失うこと。
一度彼と働き方について話し合う機会があったときに「このままでは彼との関係が壊れるな」と初めて気が付きました。
自分は忙しいから相手との関係が悪化していることに気づいていなくて、だけど相手の気持はどんどん離れていっていて、気づいたときには手遅れ。というパターンに自分たちが当てはまる前に彼が教えてくれたことに本当に感謝です。
仕事に忙殺されていたときは彼だけじゃなく、実家の両親にも全く連絡できていませんでした。両親も心配して迷惑かけないように連絡を控えてくれていて、困ったときや話したいときもあっただろうな、と思うと申し訳ない気持ちでいっぱいです。
私はプライベートが破綻する前に忙しい職場から抜け出すことができたけど、逆に自分の思い描くプライベート以外の生活を手に入れる機会を作れない人もたくさん見てきました。
適齢期を超えるギリギリまで子どもがほしいと言っていた女性の上司がいたのですが、仕事を優先しすぎるあまり、恋人をつくる時間もない(デートしても続かない)のでそもそも結婚する相手に恵まれず、結局閉経を迎えてしまったようで、彼女は子どもを持つという夢を叶えられませんでした。
また、相手がいてもストレス過多の環境では妊娠しづらいらしく、不妊治療しても子どもができずに、高額な不妊治療を泣く泣くあきらめて働き続けている先輩もいました。
このまま働き続けたときの未来のあなた
忙しすぎる職場そのものを否定しているわけではないし、ときには長時間労働も必要だと思います。ある一時期ハードに仕事をこなすことでビジネスパーソンとして飛躍的に成長できることもあるからです。
私自身も今の職場に転職してから一時的にですが、毎月残業時間が100時間を超えるほど忙しい時期もありましたが、ここで頑張ったおかげで未経験の仕事への理解が深まり周りからも褒められるほど成長を実感できた経験もあります。
だけど長期的に忙しすぎる状況が続くような職場で働き続けると、先に紹介したような最悪の結果に確実に近づいていきます。なので人生の貴重な時間をこれ以上消耗しないようにできるだけ早く今の職場から離れたほうがいいです。
もしこのまま同じ環境で働き続けたら、多分あなたにも今の職場の上司や先輩のような未来が待ってます。
彼らのようになりたい、憧れの存在である、お手本にできる部分がある、ということであれば今はツラくてもそこで頑張ってとエールを送りますが、そうではないならすぐにでも転職の準備を始めてください。
私も在職中で忙しい中で無理矢理にでも転職活動したことで、ホワイト大手企業に転職できて今は完全にリモートワークとなって好きな場所で働けるし、仕事をする時間も自由に決められる環境に身を置くことができています。
私がリモートワークできるホワイト企業への転職できたのは、優良企業の求人が多い転職エージェントを使っていたというのもあるので、転職に本当に役立ったエージェントは以下の記事で紹介しています。
まとめ
今は日々の仕事に忙殺されて転職なんて考えられない…という状況かもしれませんが、これをきっかけに思い切って一度立ち止まってじっくり考えてみるといいと思います。
転職したことない人からすると、転職ってものすごくおおごとのような感じもしますが、始めてみれば「3ヶ月で転職できた」ということも珍しくないです。
転職活動を何から始めればいいかわからないという人もいますが、わからなければとりあえず転職エージェントに登録して一度面談してみればいいです。(最初は業界トップのリクルートとdodaに登録しておけばOK。)
リモートワークできる会社に転職したい方はこちらの記事もぜひ読んでみてください。私が実際に転職活動の中で工夫したことなどを書いてます。